はじめに
昔、さまざまなゲーム機の歴史を取り扱った動画シリーズである(本人曰く「MAD動画」)『ゲームグラフィックTV』に触発されて、「クレーンゲームの歴史」動画を作ろうとしたが、資料整理と脚本執筆まで終えたところで行き詰ってしまった。
@eagle0wl おお!是非見てみたいですねぇ、クレーンゲーム歴史動画!今貴方達がやってるクレーンゲームは100年近い歴史があるんだよと教えてあげてください^^
— 洗車の入(ゲームグラフィックTV) (@sensyanoiri) 2012年1月2日
映像を作るのは難しいし、ナレーションも恥ずかしい。しかし作文は得意だと思っている。ということで、ボツネタ供養としてブログ記事にしようとしたのが本エントリである。
資料整理と脚本執筆を行ったのは2012-2013年頃である。したがって、本文では2013年時点で得られた情報を元にしている。その間の2014年に「一般社団法人 日本クレーンゲーム協会」なる団体が設立されており、クレーンゲームの歴史が記されている。
kuretatsu.com
脚本執筆の時点では存在しなかったコンテンツなので、上記のサイトは参考にしていない。本ブログにリライトする際にもあえて参考にしていない。以下に記すのは筆者の独自研究である。その点理解してほしい。
ボツネタ供養を行うようになったきっかけ
は、この記事でも取り上げられている、Erie Digger である。この記事を見て、ヤフオクはもちろん洋書や海外通販(支払手段が限定されており、為替証書で支払ったこともある)を駆使して、様々な資料を取り寄せて読みふけった過去を思い出したのである。
【クレーンゲーム世界一のお店ならではの文化展示】クレーンゲームルーツの約100年前の貴重な手動式レトロ台を11月3日(文化の日)から3日間限定、無料展示します! | 株式会社東洋 | プレスリリース配信代行サービス『ドリームニュース』
www.dreamnews.jp
筆者の現在のクレーンゲームに対するスタンス
業界史は基本的に市場の勝者の歴史観(つまりポジショントーク)で語られることが多いが、できるだけ中立の立場を心がけることが知的にも誠実だと思っている。一応、執筆の前に筆者の立場を明確にしておく。筆者はクレーンゲーム業界の現状をあまり良く思っていない。こういう思想を持っているという前提にしてほしい。繰り返すが本記事は独自研究である。
ゲームの勝ち負けに応じて金品を払い出したら速攻賭博なので、クレーンゲームって触法機種なんですよ。にも関わらずゲームセンターに置かれているのは、ゲーセンの売り上げの5割近くを稼ぐ手前、業界団体が警察庁に陳情を重ねて自主規制を敷いて見逃してもらってるから。
— eagle0wl / k.m (@eagle0wl) 2017年10月25日
そもそもクレーンゲームはアームを動かす「ゲーム」であって(つまり絶対取れない設定でも法的には全く問題ない)、その「ゲーム」の結果の表示手段として景品が払い出されている、みたいなパチンコの三店方式真っ青の超理論なので何とも言えない。
— eagle0wl / k.m (@eagle0wl) 2017年10月25日
クレーンゲームの歴史を調べて現実を知れば知るほど、そういうパチプロを見るような目になってしまって冷めてしまった。Erie Diggerも現金キャッチャーとして使われた歴史がある。研究成果を死蔵するのももったいないので出してしまおう。
— eagle0wl / k.m (@eagle0wl) 2017年10月25日
※訂正:5割は言い過ぎだった。AOUの資料を見る限り3~4割程度のようだった。
※陳情を重ねて警察庁から引き出した「小売価格が概ね800円以内であれば問題ない」という(風営法には明記されていない)解釈は、有権解釈と呼ばれ法的な拘束力を持つものである。
以下ボツネタ本編。脚本(動画のナレーション)ベースでのリライトである。