ど~もeagle0wlです(再)

140文字では収まらないネタを記録するブログ

Playstation VitaをニンテンドースイッチのTVモードみたいにできるVitaDock+を使ってみようとしたのだが…

VitaDock+という、表題のような機能を実現する Raspberry Pi 用のディストリビューションがある。結論から述べると、音声出力がうまくいかなかった。そしてそれを除いても利便性に微妙さを感じたのであまりオススメできない。

github.com

はじめに

これは Raspbery Pi を Playstation Vitaのドックに変身させて、ニンテンドースイッチのTVモードのような遊び方ができるようになるという代物である。同様のコンセプトの公式商品である PlayStation Vita TV が既にあるが、定価をはるかに超える価格になってしまったので、その代替としてVitaDock+が選択肢に入ったという具合。

ただしVitaDock+の方は、HenkakuをインストールしたVitaが必要なうえ、いろいろと設定が必要になるので、単に遊びたいだけの人には初期設定が面倒な代物だと思う。技術オタクであれば環境構築はいい暇つぶしになるので、いろいろと試してみたが、なんとも微妙な結果となってしまったので、せめて試行錯誤の記録を残しておきたいと思う。

必要なハードウェア

※アフィリンクは筆者が実際に購入して使用した(or試した)ものを貼っている。

 Henkaku導入済みであること。ここでは詳細は省略する

 3B、3B+、4Bが推奨されているようだが、筆者の手元にあるのは2Bと3Bだったので、これで試してみた

 接続用

  • USB mini-Bケーブル(と電源タップ)

 電源確保用

  • DualShock4

 BluetoothでVita本体とペアリングするのに必要。USB接続したVitaを手持ちするのであれば不要
 (DualShock3だとVitaが持つBluetoothのチャンネルを専有するので良くないらしいが、自分の環境ではそもそもペアリングできなかった)

 Bluetoothレシーバを内蔵していない Raspberry Pi では必要。Bluetoothレシーバを内蔵しているRaspberry Piであっても、Bluetoothの相性が悪い場合は必要
 ※今回Bluetoothによる接続はうまくいかなかった。試してみたがうまくいかなかったレシーバは以下↓

TP-Link UB400はペアリングはできたが、Bluetoothヘッドフォンと認識されず音声を送れなかった

TP-Link UB500はVitaDock+起動時にドライバエラーが出て認識できなかった

中国メーカーのTP-Link製品の挙動はいろいろと行儀が悪いので、価格以外はオススメできない。

  • AUXケーブル(3.5mmオーディオケーブル)(Vitaの音声をAUX経由でVitaDock+に送る場合)

  • USBオーディオ変換アダプタ(Vitaの音声をAUX経由でVitaDock+に送る場合)

  • 必要であればVitaを立てかけるスマホスタンド

それぞれのハードウェア構成図と所感

Vitaの音声をBluetoothで送るかAUXで送るかでハードウェア構成が異なる。

Vitaの音声出力をBluetoothで送る場合

筆者の環境ではVita本体とVitaDock+とのペアリングはできたが、Bluetoothヘッドフォンと認識されず音声を送れなかった。Bluetooth接続なので、音声の遅延は少なからず発生するものと思われる。

Vitaの音声をBluetoothで送る場合の構成

Vita本体とBluetoothスピーカーをペアリングすることで解決してしまう方法もあるにはある。

Vitaの音声をBluetoothスピーカーに送る場合の構成

この方法なら音声出力ができた。

Vitaの音声出力をAUXで送る場合

Bluetooth接続と異なり音声の遅延は発生しないが、Vita本体とVitaDock+を接続するケーブルが2本になってしまうのが難点。

Vitaの音声出力をAUXで送る場合の構成

筆者はこの方法でも音声出力させることができなかった。

その他の所感

  • VitaDock+をシャットダウンする際にマウス操作が必要になる

 →GPIOの特定のピンをショートさせればいいらしいので、ボタンを取り付ければよいが保留

  • VitaDock+が投影しているVitaの画面の画質がなんかボケている

 →Vita本体のプラグインであるudcd_uvcの問題らしい

  • VitaとVitaDock+をUSB接続している間、Vita本体のバッテリーは充電されない

 →長時間プレイに対応できない、据え置きとして遊ぶのであれば結構致命的。こればかりはどうにもできない

ということで、実際のとりまわしを考えると、はじめからそう設計されたニンテンドースイッチと違って、克服すべき各種欠点が残ってしまっており、実用上は若干面倒になってしまっている。

番外編

VitaDockを用意しなくても、PCとVitaをUSBケーブルで接続すれば映像を拾うことができる。OBS Studioを使うと全画面出力ができるので、PCを24時間起動している筆者のようなスタイルであればこれでいいような気もした。

Vitaの映像だけはOBS Studioでキャプチャできる

参考にしたサイト

github.com
note.com

レトロゲーム勉強会#09に参加した

レトロゲーム勉強会#09でゲームボーイゲームボーイアドバンスのカスタマイズを行った旨の発表を行ったので、使用したスライドを公開しました。ゲームボーイ本体の修理・改造に関するトピックです。しかしSlideshareは広告がとてもとてもウザくなっていますね…。

retrog.connpass.com

ゲーム『MOTHER2』のドキュメンタリー映画 Earthbound, USAが公開されています

ゲーム『MOTHER2』のファンコミュニティを追ったドキュメンタリー動画が、10年の制作期間を経てfangamerからついに公開されました。
earthboundusa.com

blu-ray版もありますが、FangamerからDigital Rentalを選んで7ドル払えばすぐ閲覧できます。全編英語ですが日本語字幕がついています! 本ドキュメンタリーの作成時に糸井重里氏と面会を果たしたreidman(starmen.net管理人でfangamerの代表)によると、年明けにiTunes/Amazon/Googleでも配信されるようです。

www.facebook.com

ゲームの『MOTHER2』は日本ではヒットしており、主人公のネスは初代スマブラから参戦し続けているほどですが、北米版『Earthbound』の発売時の反応は宣伝のまずさなどもあり酷評の嵐で、ガイドブック同梱でかさばることなどの理由でワゴンセールの常連でした。しかし、根強いファンによる長い長いファン活動の末に再評価が進んだタイトルで、現在『Earthbound』の中古価格は非常に高騰しています。ただし、海外版の『ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン』に『Earthbound』が収録されたので、現在では遊びやすくなっています(日本版クラミニに『MOTHER2』は未収録)。

私は、reidman率いるfangamerのスタッフが糸井重里氏と面会するために来日していた際に、いちMOTHER2ファンとして中野で取材を受けたことがあります。10年以上前の話になりますが、fangamerのチャリティーオークション向けに当時クレーンゲームの景品として展開中だったグッズを大量に寄付したことがあったので、その縁でした。
fangamer.com

スタッフロールでは私の名前がクレジットされていました。感謝。

Earthbound, USAスタッフロール

ゲームボーイアドバンスとゲームボーイアドバンスSPを修理がてらハウジングと液晶を交換した


手持ち無沙汰になったので、ヤフオクで入手した電源の入らないゲームボーイアドバンスSPを修理しつつ、ハウジングと液晶を交換した。ついでにゲームボーイアドバンスも同じように電源を修理しつつハウジングと液晶を交換した。

ゲームボーイアドバンスゲームボーイアドバンスSPは電源が入らなくなる(入りにくくなる)不具合がよく見られるらしい。ハウジングを取っ払って、スイッチ部分を清掃すれば好転するが、それでもダメな場合はスイッチ部分を交換すれば良い。交換パーツはAmazonでは手に入らないが、AliExpressならバラで売ってるし、ヤフオクでもバラで出品しているケースがある。

https://ja.aliexpress.com/item/1005003623206453.html
これを購入した。


清掃してダメなら、古くなったスイッチを剥がして交換すると良い。基板の形状を合わせればいいので位置取りは楽。ただ、動作上は問題ないとはいえ交換用スイッチは3点スイッチ(OFF-ON-OFF)なのが少し気になった。

続いてハウジングを交換した。ハウジングは値段によって品質が違うので、AliExpressで売っている1000円程度の安物は選ばず、以下のものを購入した。

実際に届いたハウジングを手に取ったところ、プラスチック特有のつるつるした安っぽさは無く、手触りも良く個人的には大当たりだと思った。

ゲームボーイアドバンスの液晶はライトが付いていないのでとても暗い。国内盤のゲームボーイアドバンスSPはフロントライトだが、やはり暗い。せっかくなので、(1つ7000円前後と)少々値は張るがIPS液晶というものに交換することにした。

AliExpressで以下のIPS液晶キットを購入した。
https://ja.aliexpress.com/item/1005005147317883.html
https://ja.aliexpress.com/item/1005005372868806.html

取り付けは非常に簡単だった。はんだ付けも1~3箇所で十分。ただ、ゲームボーイアドバンスの場合はハウジングを加工する必要があった。

プラスチックカッターとニッパーで削り取る必要がある。切断面は隠れるのであまり神経質になる必要はない。

ゲームボーイアドバンスのソフトは(バックライト液晶の)ニンテンドーDSLiteでも遊べるので、別にIPS液晶を取り付けてまで遊ぶ必要はないだろうと思っていたが、実物を見てその考えを改めた。IPS液晶の発色はメガデモ映えする。

ゲームボーイアドバンスSPに取り付けたIPS液晶を接写してみた。この美しさは素晴らしいぞ。

最後に、LSDjのステッカーを自作してカートリッジに貼り付けた。LSDjのロゴは正規登録するとダウンロードできるpdfのマニュアルから拝借できる。これを「コンビニシール倶楽部」を使ってシール化すれば良い。このアプリは、台紙データに画像を貼り付ける際に、画像の寸法がミリメートルで表示されるのでサイズを合わせやすい。
play.google.com

あとはファミマの複合機で印刷すればよい。L判のサイズで240円だった。

印刷品質の良いシールを貼り付けると、それだけで高級感があふれるので良い。

本拠地を移転しました

遅くなりましたが新年明けましておめでとうございます。
20年近く使っていた本拠地のサーバーが閉鎖になってしまったので移転しました。

新)http://www.eagle0wl.net/
旧)http://www.mysys.org/eagle0wl/

この告知があるはてなブログはそのままにしたいと思います。
たいしたコンテンツもないサイトですが、今後ともよろしくお願いいたします。

椅子をアーロンリマスタードに変えた


リモートワーク突入時に適当な椅子を購入したが、軋みだしてうるさくてこの上ないので買い替えることにした。

今回買ったのは、ハーマンミラーのアーロンリマスタードアーロンチェアの後継モデル)。決して安くない椅子ではあるが、アーロンチェアを20年以上使い続けている知人の一言で購入を決意した。2週間使い続けた感想としては「もっと早く買うべきだった」。自分の体型に合うように背もたれや肘掛けの位置を調整して、長時間座ってわかったことだが、とにかく疲れにくい。自然と姿勢もよくなるためか、肩こりも起こらなくなった。なんだこれは。


↓実際に購入したモデル。安い買い物ではないし円安の影響もあるが、12年保証がついているので、1日あたり50円換算になる。こう考えると安いかも。

何にせよ、今のところ買ってよかったと思える品物だった。

初の単著『オンラインゲームセキュリティ』6/18全国書店にて発売決定



6/18に、初の単著『オンラインゲームセキュリティ』が全国書店にて発売となります。

本書はオンラインゲームにおけるチート行為と、それに立ち向かうために必要な知識や手法を防御視点で記した、(おそらく)世界初となる書籍です。

オンラインゲームにおけるチートと、それに対するチート対策の基本的な考察から、クライアントサイドとサーバーサイドのゲームセキュリティを学び、オンラインゲームに限らずさまざまなゲームにおける不正を振り返ります。

今まで技術書は共著で書いてきましたが、初めての単著です。前例のないジャンルなのでリサーチに苦労したり執筆期間が大幅に長引いたりしましたが、そのぶんこの本にしかないものが揃っていると思います。

本の詳細、およびAmazonのリンクはサポートページから御覧ください。
eagle0wl.hatenadiary.jp