表題の本を執筆中であるという話は、今年の頭からちらほら聞こえていたのですが、ついに出るそうです。
hiroba.dqx.jp
Amazonでは紙媒体しか出ていないが、発売同日に電子書籍版も出るそうです。
個人的には、かさらばず検索ができる電子書籍版がほしいのですが、紙のレイアウトベースで組版されていて、スマホでは見づらくタブレットでの閲覧でないと難があれば紙かなあという感じではあるのですが…。会社の書架に置いてもらうなら紙媒体で決まりなんですが。
これは技術評論社の「支える技術」シリーズだからバリバリ技術系の内容のはずで、特に(一般ユーザーが知ることのない)バックエンドに関する記述が多い印象なのですが、SNSでの反応を見ると「この本にダウンロードコードはつかないらしい」とかややズレたコメントが散見されるのでぐんにょりする。
テクニカルディレクターからプロデューサーに昇格した青山さんは、たけやりへいのアイコンから、ようやく専用のバストアップのイラストが用意されたんですね。
で、目覚めし冒険者の広場に掲げられている目次はこんな感じ。
□第1章 ドラゴンクエストXとは何か ── ドラゴンクエストかオンラインゲームか
□第2章 開発・運営体制 ── ドラゴンクエストXを支える人々
□第3章 アーキテクチャ ── クロスプラットフォームMMORPGの基本構成
□第4章 開発と検証 ── 並走する追加と保守のサイクル
□第5章 メモリ管理 ── MMORPGのボトルネック
□第6章 ゲームクライアントグラフィックス ── 魅力的な絵を描画する工夫
□第7章 ゲームサーバプロセス ── 機能ごとに分離して負荷分散
□第8章 キャラクター移動 ── 移動干渉による押し合いへの挑戦
□第9章 ゲームDB ── ワールド間の自由移動を実現する一元管理
□第10章 ゲーム連動サービス ── ゲーム内とつなげるための工夫と力技
□第11章 運営と運用 ── リリースしてからが本番!
□第12章 不正行為との闘い ── いたちごっこ覚悟で継続対応
Amazonの書籍カテゴリで「オンラインゲーム」で検索すると、「オンラインゲームの作り方」みたいな本が本当に少ないことに驚かされる。
「ゲームの作り方」みたいな本はたくさんあるんですよ。ところが「オンラインゲームの作り方」となると本当に数えるほどしか無い。面白いゲームを作るだけではだめで、目次にあるような深遠なトピックスが山積みで、明らかに一個人がどうこうレベルではない。趣味でチクチク実装するにも分量が多く、求められる専門知識も奥深い。そのような中、国内最大手MMORPGである『ドラゴンクエストX』を事例にした書籍というのは非常に価値のあるものではないかと思うのである。
このエントリを書いている時点では未発売なので、読んでみたらまた書きます。

ドラゴンクエストXを支える技術 ── 大規模オンラインRPGの舞台裏
- 作者: 青山公士
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2018/11/14
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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